「これまでのあらすじ。」(2001年12月分)

by じょばんに/みわやすたか(miwa@naucon.org)

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12月1日(土)

アレ

10thまで。\


12月2日(日)

早稲田vs明治

ラグビーねた。対応戦グループの最終戦をテレビ観戦。 ひさしぶりに優勝がかかった一戦とあって、 国立競技場はかなりのにぎわいだったようです。

下馬評では、慶応は明治に快勝、その慶応に早稲田は圧勝ということもあって、 三段論法から言うと早稲田が比較的楽に勝利を手にするものだと 考えられていましたが、 フタをあけると早明戦らしい(?)双方撃ち合いのゲームになりました (昨年もそうだったような)。ともかく見てる方はとっても面白かったです。

ただ試合内容的にはあまりコメントするところがないですね。 双方それぞれがある部分では持ち味を出したと思うんですけど、 それをどうしのぐかという点ではお互いに悪いところが出たように思います。 特に明治の終盤の試合運び。 やっぱり15点差つけたところからしのぎ切れないのは、 早稲田の実力があったにせよ有利に試合を運んでいただけに、 なんとなく雰囲気にのまれてしまっていたように思えてなりません。 最後の最後までリードしていたのにも関わらず。 それに対して早稲田は苦しみながらも、 冷静だったがためになんとか試合を崩さずに済んだ。 なぜその差が出るのかは知る由もないですが、 すべては「早明戦」という雰囲気のなせる技なのかもしれません。

「覆面作家の愛の歌」「覆面作家の夢の家」(北村薫・角川書店)

というわけで、覆面作家シリーズ読了。 ラストのこっぱずかしい告白シーンは少女漫画ものであろう。 相変わらずキャラ作りがうまいですね (それでいてミステリも冴えてるからとんでもないです)。


12月5日(水)

NEC SmartVision Pro HD40

AV Watchにレビューが載ってたけど、 「テレビを複数台で見られるというメリットは、 独身者にはあまり魅力的に映らないかもしれないが、 妻帯者にとっては便利に思える機能だ」というくだりに激しく同意(^^;。 ついでに言うとnote PCを置く以上のスペースの余裕はなかったりするのだな。


12月22日(土)

冬期休暇

ここしばらく年内リリース向けニセ作業に終われたりしていたのだけど、 なんとか片付いて1/6まで冬休み。 旅行とかなしにこんなの長期休暇を取るのは初めてだな。

「SIGHT」vol.10 WINTER 2002

先週たまたま書店に寄ったら、 宮崎おじさんの写真がばばーんと表紙に載ってる雑誌を発見。 見出しは「宮崎駿40000字インタヴュー 『ナウシカ』から『千と千尋』、そして次回作まで」と書いてある。 千尋公開前後にCOMIC BOXの増刊とかそういう類のものを買ったけど、 結局一度もページを開くことのなかった身としては、 これも同じ運命を辿るのかなーと一瞬思ったのだけど、 よく見るとこの「SIGHT」はROCKIN' ONの増刊号らしい。 昔、同じくROCKIN' ONの増刊号「CUT」という雑誌で 宮崎駿へのインタビュー記事が何回か特集されて、 そこらへんの漫画アニメ雑誌とは一線を画した出来に 興味深く読んだことがあったのだけど、 同じ系列なら1つぐらい読んでみてもいいかなと思って買ってみた。

時代順に作品を追ってインタビューが進むのだけど、 まずもって今どき『ナウシカ』のことについて宮崎駿が話すなんて滅多にない。 それだけでもう僕にとっては十分だったんだけど、 それ以上に、『もののけ姫』以降 なんとなくもやもやと思い続けてきたことへのある裏付けが取れたように感じた。

『もののけ姫』がどうにも自分的にはつまらなくて、 「風使い通信 vol.11」で「さようなら、宮崎駿。」 なんつー特集までやってしまったのだけど、 その時「宮崎駿で好きな作品ってなんやろう?」と考えたら、 結局『ナウシカ』『ラピュタ』『トトロ』ぐらいしか残らなかった。 インタビューの中で宮崎さんは、これに『カリ城』を足した4作品を出して 「(『トトロ』をやり終えた時点で)自分の四角形できたなと思ったんです。 ある次期までやりたいと思ってたものに全部一応手ぇ出したなっていう感じで。」 とかコメントしていたりする。 つまり僕は単に宮崎さんが20代ぐらいからやりたかったもんが好きだったのでは ないかとね。

宮崎さんはその後『魔女宅』『豚』『耳すま』と紆余曲折を経て、 『もののけ姫』に至ったわけだけれども、その至ったところの 『もののけ姫』の良さみたいなものは、結局僕には理解できず仕舞いと。 それは僕が生きてきた環境によるものなのか、知識のなさによるものなのか、 その両方あるいはどれでもないのかもしれなけれども、宮崎さんのインタビュー に続く押井守氏へのインタビューの中で、押井守氏が「『もののけ姫』って びっくりするぐらいパサパサで。乾ききってるっていうか、 色気もなけりゃ官能のかけらもない、やたら枯れちゃった作品だからねぇ。」 とかコメントしてるのを読んで、なるほどそういう見方もできるのかと思える。 たぶんあと20年ぐらいして、結構おじさんも行き詰まるぐらいの年齢になってから 『もののけ姫』を見るともうちっと違う見方ができるのかもしれないが、 今の自分にとっては、まだ純粋にまだ妙に若かったり理屈っぽかったり 官能的だったりする作品が好みなんで、エボシ御前の魅力みたいなものには ついぞ考えが回らなかったりするのだと。 もしそういうのがわかるようになれば、また『もののけ姫』も違って見えたり するのかもね。

ま、僕の所感はともかく、押井守氏へのインタビューも含めて 結構面白かったのでおすすめです。

追記

上記インタビューの中で一番よかったのは、実は作品とはあまり関係のない 「宅配便のひとにやさしくしよう」っていう話なんですが、 まー詳しくは読んでみてください(ぉ。


12月24日(月)

年賀状制作(その1)

例年のオフィシャル用の他に、 今年は時間もあるし久しぶりにソレ系(汗;用を作ってみようと思い立って、 裏紙と鉛筆を引っ張りだしてお絵描き開始。

谷川史子せんせのおむすび目パターンをベースにてきとーにでっちあげ。 描いては消し描いては消しして、なんとか顔の主要部分だけは完成。 でも裏返して透かして見ると...やっぱひどいな、これは。


12月25日(火)

「ハリー・ポッターと賢者の石」@メディアージュ

奥さんの誕生日ということで、お台場へお出かけ。 2時間30分という時間制約からなのか、 原作中に出て来るどのエピソードも映画ではわりと次々と事が運んでしまうんで、 なんとなく食い足りない感は否めなかったかも。 というか、原作をわざとはずさないように作ってあるので、 原作読んでないと話の背景(伏線のようなもの)とかがわからないんじゃ... というふうに感じた場面はしばしばあったり。 個人的には作中に出て来るスポーツ``クィディッチ''をどう映像化しているのか 興味あった部分なんだけど、 それもなんかもうひとつ手に汗にぎる感がないという感じでした。

でもこの映画の唯一にして最大のポイント(と勝手に思ってる)は、 ハーマイオニー役のエマ・ワトソンたん。萌えたす。 ちょっと生意気な優等生役は金髪の太眉ちゃんなのですよ。 見るべし。> 太眉萌えなひと(^^;


12月26日(水)

年賀状制作(その2)

続き。なぜか参考資料として「『カードキャプターさくら』イラスト集」 などを見つつ(他に適当なものがなかったんです...(汗;)、 髪型と衣装部分を描き足す。 ペン入れする根性も技量もないので、 主線と思しき部分を鉛筆でなぞった上でスキャナに読み込んで、 明るさコントラスト調整してゴミを消して ひとまず線画イラストまで完成。


12月27日(木)

そうだったのか(笑)。

黒髪スキーだったんですねー。 でもエマたんは金髪でもこげ茶(あるいはグレー)っぽい感じに近いから、 そんなに抵抗ないと思うけど...どうでそ?(とプッシュしてみたり(^^;)

ちなみにカラーを入れるひとで彩度が高めなひとが多いのは、 そうでもしないとカラー入れてることがわからないからじゃないのかなぁ (と勝手に想像)。 わしなんかもたまーにカラー入れたりするけど、 基本的に「黒ではない」程度にしか入れないから よーくみないと自分でもわからなかったりする。 なんかもったいないように思うもあるけど...それぐらいが好きだし。うん。

それとハリポタ原作は、 どうしても読む本がなかったら読んでもいいかも程度なような。 うちには3巻まであるけど、 奥さん共々「どうも手が出ないよねー」ってことで1巻しか読んでなかったりします。

年賀状制作(その3)

さらに続き。前回の線画イラストと文字をレーザプリンタで打ち出して、 葉書大のレイアウトシート上でプリントゴッコ原版を作成(今どき!?)。 製版→色乗せして試し刷り。 線画部分は元がグレースケールだったわりにはちゃんと出てる模様。おけおけ。

所定枚数を刷ったあと、最後は色鉛筆で彩色(今どき!?)。 さすがに5枚目を超えたぐらいから飽きてしまってぐんにょり…でもどうにか完成。 コレ、手間のわりには見た目が``ぬりえ''の域を出ていないのは どうしてでしょう?(大汗; 送られたひとは運が悪かったと思ってあきらめてください(ぉ。

作ってて思ったんだけど、 こんなのが作りたくなったのはもしかして冬コミ落選の反動なのかも。 いつの間に盆暮れに創作意欲がかきたてられるという身体に なってしまったのだろう(ちょっとイヤすぎです)。


12月28日(金)

最近読んだ本


12月30日(日)

今年nauconをやらなかった(やれなかった)理由

冬コミ不参加なんで、こんなものを書いてみたり。

今年はご存知の通り「もののけ姫」以来の宮崎駿監督作品 「千と千尋の神隠し」の公開があり、 nauconをやるには申し分ないの状況だったわけですが、 結局お流れになってしまいました。 これはもちろん僕の個人的な事情も大きいのですが、 もっと大きいのは「千と千尋」の作品そのものでした。 つまり。 公開初日の感想でも書いたように、 「千と千尋」に関してはとにかく話すことは何もなかったのです。 以下、酷評(ぉ。

以前の感想にも書きましたが、 千尋とハクの物語と千尋とカオナシの物語が同時並行で(しかも関連性を全く 無視した部分もありつつ)進むので、物語の破綻は観る回を重ねる毎に目につきました。 原因は明らかで、3時間以上かかるものを2時間強に押し込んだからに他ならないはず。 しかもそれに加えて湯婆と銭婆の姉妹対決とかあってわけわかりませんね(^^;。 また物語の閉じかたもいまいちです。カオナシは結局銭婆に押しつけておしまい。 千尋がハクの本当の名前を思い出すところや、 両親を助ける質問に答えるところなんて、 全然前振りがなくて後付けでとりあえず片付けたという印象が否めません。 だって千尋が小さい頃に川で流された(?)ときの川の神様がハクだなんて、 なんか推理小説でいうとそれまで全然書かれなかった新事実により事件が 解決されたっぽい感じがして、全然ふたりの出会いに対する運命的なものを 感じられなかったです。それだけでひとつの物語が出来そうなのにすごく残念。 まぁよくあれだけ広げた風呂敷を閉じたもんだとは思いますが、 無理してるのが山ほど見えるし、そうすることで 物語世界やキャラクタに対する扱いがぞんざいに思えてしまって悲しいです。 例えば、思い出したように最後に両親を助けなくても、そのままほったらかして 帰っちゃった方が、物語最後の時点での千尋の行動としては納得できた気がします。 (もちろんそんなことやったら、家族連れできてる観客に対してかなり問題を 投げかけると思いますが(苦笑))

そのぞんざいさっていうのは、 ヒロインである千尋自身に対してもあったように思います。 実際、千尋に感情移入できたのも泣きながらおにぎり食うところあたりまで。 あとはなぜか生きる力が呼び覚まされた(^^;らしく、 すぐに油屋に順応してどんどん物語をひっぱっていくようになっちゃって、 ちょっと都合良すぎかなと思いました。 まぁぶーたれてる千尋よりそれはそれで魅力的ではあるのですけど、 いつもならぎりぎりまでヒロインをいたぶるところを、 クサレ神の世話をしただけであっさりやめてしまうところは、 そんなもんかなーと思いました。 結局宮崎さんが描きたかったのは呼び覚まされた後の千尋なのであって、 最初のぶーたれてるところは今の子どもたちに対して、 単に敷居を低くするためだけの設定だったかなとか。 だから物語の最初の千尋に気持ちを合わせてると、 途中で完全についていけなくなってしまうんじゃないかと。 そんなのすぐにバレるからやめときゃよかったのに。っていうかそれは欺瞞(^^;。

あとはクサレ神が汚れた川とかいうなんで突然エコな設定が混入するんだとか、 列車に乗って銭婆に会いに行くところはまるで(アニメーションの) 「銀河鉄道の夜」みたいだとかいろいろあるんですが、それはひとまずさておき。

これだけ書いてるのに「話すことが何もない」とはどういうことか。 つまり。物語がむちゃくちゃであっても、千尋についていけなくても、 それが「千と千尋」という作品だし、 それが「千尋」というヒロインなんだと言ってしまえば どうでもよくなってしまう。 なんだかんだ言ったところで、 物語はちゃんと閉じてるし、 千尋は魅力的になったし、 いい意味で「ああよかったね」と思えてしまう。 で、何も残らなかった。 僕の中では「千と千尋」というのはそういう作品だったのです。 まぁ例えば肩甲骨について一晩激論してもいいんですが(笑)、 そういうのはあくまでオマケの楽しみなわけで。 本筋でなんか話したいという衝動は、結局わいてきませんでした。

もちろんその何も残らなさに対しては、素直に 「あ、やっとこういう宮崎作品を見ることができた」 とうれしく思う気持ちもあるんです。 けれども同時に、 宮崎作品を見るたびにいつも何かを考えてきた身にとっては 「何かが終わったんだな」とも思えました。

夏に恵比寿の東京都写真美術館で観た「トトロ」の世界は本当にまぶしかったなぁ (と遠い目(^^;)。


12月31日(月)

今年出会ったよい作品

昨日はかなりネガティブなことを書いた(^^;ので、今年の最後はよかったさがしを。

漫画:出遅れてきたファンということで植芝理一さんの 「ディスコミュニケーション」に出会えたのが最大の収穫でした。 続編的「夢使い」もますます楽しみ。

映画:「リトル・ダンサー」かなぁ。笑いあり涙ありで歌あり踊りありで、 大人から子どもまで楽しめる作品だと思います。

小説:これも出遅れてきたファンということで北村薫。どれも捨てがたいのですが 敢えてあげるなら「スキップ」「リセット」「秋の花」あたり。 小説で泣いたのって初めてだったかも。

ゲーム:君望。のーこめんと(わはは(^^;)。

来年もよい作品に出会えますように。


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