ユリイカの12月号は「特集*宮崎駿とスタジオジブリ」なのだけども、そこはすっ飛ばして新海さんのインタビュー記事だけを読んでみた。「雲の向こう、約束の場所」の制作意図などがまとまっていてなかなかに興味深かったのだけど、タイトルに付けられた「強度ある物語」というキーワードでインタビュアーが内容をまとめたかったのかどうなのか、ちょっと的外れではないかという部分も散見された。
特にインタビュアーの「振り返ってみると、今年公開の大作長篇アニメーション-『イノセンス』『スチームボーイ』『ハウルの動く城』-は三作とも共通して、ヴィジュアルの方が優勢で、物語の力で観客を巻きこもうという意思が薄かったと思うんです云々」というくだりは、正直目が点に...。『スチームボーイ』は観てないのでなんとも言えないけど、『イノセンス』にしても『ハウル』にしてもストレートな物語に丁寧に沿うように、ビジュアル面ではかなり抑えた表現になっていたと思うのだけど。特に『ハウル』のキーポイントは、後半になってソフィーが老婆になったり若い姿になったり目まぐるしく描写が変わるところで、あれこそヴィジュアルが物語をつむぐアニメーションの醍醐味であるところなのに。動く城の描写なんてオマケ。えらいひとにはそれがわからんのです。ってことはないと思いたい。
新海さんの「雲の~」だってヴィジュアル面では全然負けてないと思うのだけど、残念ながら圧倒的に物語の部分が弱いです。新海さん自身のコメントにあった「モノローグをダイアローグにしようとした」という挑戦はあくまで挑戦であって、なんというかまだまだ足りてない部分があるんじゃないかと思えたり。「彼女と彼女の猫」にしても「ほしのこえ」にしてもアニメーションにモノローグ、つまり一人称視点を取り入れたところがとても斬新でいわゆる新海テイストを形作っていたのだけど、その部分を薄めた結果、ヴィジュアル部分だけが新海テイストを残すものになってしまって、ちょっとバランスが悪かったんじゃないのかなと思います。でもその辺もひっくるめて新海さん自身が「それでもやっておきたかった」とコメントしているので、まだまだこれから楽しませてくれるのではないかと。いや、ぜひ次も恥ずかしいの作ってください(笑。期待。
買いました。タイトルは「リッジ」と「もじぴったん」。
「雲の向こう~」のDVDはもう2月に出るらしいですが、大画面でも見たいけどこういうふうにも楽しめればなぁと思いつつ。茶の間で見る映画じゃないし(^^;。
初回点検のために東雲のディーラーへ。走行距離もまだ300km弱ってことでオイル交換はなし。初期不良らしきとこはなく、特に問題なく終了。心なしか点検前よりも調子が良くなった気がする。
帰りにビッグサイト前を通ったら、あちこちの交差点角に「12/28~30はコミックマーケット開催のため周辺が大変混雑します」との看板が... そうか。年末に点検を入れなくてよかった(笑。(まぁ寄れたかもしれなかったという話もあるが)
いつもならこの1年に出会ったよかった作品を挙げてみたりするのですが、今年は出会う努力を放棄してしまったので書くほどのことはありません。
もともと複数のことをバランスよくこなすことが苦手なので、仕事して家事して子供と遊んだりしてると、自分で何かしようとする気力がほとんど残っていなかったりします。ずっとこのままということはないのでしょうけど、しばらくはそういう時期が続くのかも...。とはいえ個人的にはものすごく充実した1年でした。こんなに働いた年はなかったです。
意外なところとしては、車を買ったのがうれしかったかな(月並みですけど)。もともと車を運転するのは好きなほうなのですが、自分の車を運転するというのがこんなに楽しいことだとは思いませんでした。