2004年11月27日(土)

きみのこえ

新海誠さんの最新作「雲の向こう、約束の場所」を見てきました。

個人的に今年最大の期待作品で、Web上に公開された予告編を見ながら妄想を膨らませていただけあって、やや肩透かしをくらった感じがしなくもない、というのが偽らざる感想です。90分という尺と実在の舞台を用いたアナザーワールドな設定から、もう少し複雑なストーリー展開や心の葛藤が紡ぎ出されるのではないかと期待していたのですが... いい意味でも悪い意味でも「ほしのこえ」から何も変わっていなかった、ということになるんでしょうね。さらには「彼女と彼女の猫」とも同じで、どの作品も結局最後の一言を言わせるためにすべてが存在すると言っても言い過ぎではない気がします。

ただだからといって観ていて何か不満を感じたかというとそうではなく、むしろ気持ちのいい、心地よい90分でした。確かにある意味「きみとぼく」のセカイ系で、実にこっ恥ずかしい話なんですが、そんなものにここまで手間暇かけてしまうところがよいのでわないかと思ったりします。やっぱり映像の持つ力ですよね。映画に登場するさまざまな風景やモチーフは、単なるイメージではなく、新海さん自身がその風景やモチーフに対してどういう感情をいだいていたか、ということをベースに作られているので、その分心の琴線を弾く力を持っているんだなぁと思います。この辺が共感できるかどうかというところで、たぶん作品の評価が大きく分かれるところでしょうね(←素直に恥ずかしいのが好きと言いなさい)。

タイトルにした「きみのこえ」というのは、映画の最後の流れる歌の題名なのですが、これがまたなんというか暗くて(笑)いいです。歌ってるのは♥になっていたけど、ミカコたんなのかしら?早くサントラ欲しいなー。

コメント:
ぅぃさん : 2004年11月27日 21:13

あ、やぱしミカコたんなんですかねぇ。
ちと声は違う感じもしたが。

じょばんにさん : 2004年11月27日 23:16

なんかそれ以外だと隠す理由がないよなー、と思って。まぁミカコたんでも隠す理由はないと思いますけど。

「ほしのこえ」のひとと同様に微妙な歌唱力なんですが、そこがまたよかったり。