「風使い通信vol.10」製作日記。
8月8日
- というわけで「風使い通信 vol.10」の編集の真最中だす。まぁそもそもコミケの2週間前から本を作り始めるという相変わらずな姿勢(笑)が悪いんだけど。まぁそれもお茶濁しコピー16頁とかぢゃなくて、表紙フルカラーの48頁とかそういうもんを作ろうっちゅーわけですよ、あんた(笑)。
- でもまぁ別に48ページ自分で全部書く(もっぱら描く方の作業は多くないかも)わけじゃなくて、依頼した原稿を整理&デジタル化してQuarkXPressでレイアウトしていくだけなんです。って簡単だと思ってるあなた。まーいいからやってごらんなさい。
- ほんと、よい子は真似しちゃいけません。
- ああ〜ん。でも、ふくはらさんに送ってもらった屋久島本の原稿が入ったMOが読めないよ〜。たぶん落ちます(笑...おいおい笑いことぢゃないって)。
8月11日
- 「風使い通信 vol.10」レイアウト終了。結局A5 48ページだす。今日、(株)泰明グラフィクスさんとこにMO発送しました。あとは寝て待て(だったらいいなー(^^;)。
- その代わりといっちゃあなんですが「風使い通信 屋久島紀行」は落ちましたです...ふくはらさん、ごめんね〜。
8月15日
- というわけで、京都に来ています :) 一応バカンスのつもり(笑)。
- え〜とまずは一ヵ月ほど前に駅舎が新しくなったJR京都駅。感想と言ってもまだJR京都伊勢丹もホテルもOpenしてないので、なんとも言いようがないんだけど。ま、しいて言えば「京都駅で待ち合わせをしようとかそういう気分になる場所になった」ことだけは確かで、「あんな威圧的な建物は京都に不向きだ」とかなんとか言われつつも、なかなかよかったんじゃないかと思います。少なくとも観光や商用で来たひとにとって、今までの京都駅っていうのはなんとも頼りないような感じがしていたから。
- 住んでるほうはというと、駅とは列車に乗ってどこかへ行くところであって、要するに停車場なんだから、別にそこに駅ビルがあろうがなかろうが気にしたことはなかったんだけどね。でもこれから少しずつ変わっていくんでしょうね。また、それもいいんじゃないかと思います。
- 僕が個人的にひいきにしてるのは、1番線の見える烏丸中央改札口を残してくれたことかな。要するに昔ながらの駅の構造。特等列車は1番線に止まるから階段を登り降りしなくてもいい。これはやっぱり駅の基本だと思う :) ちょっと古くさいけど。でも...好きなのね(笑)。
- 子どもの頃、京都駅の中央改札口に行っては飽きもせずに1番線を眺めてたとか、そういう思いでがあったりします。入場料払わなくても列車が見られるってね。昼間は雷鳥とかの特急列車、夜は日本海とか出雲とかの寝台列車が来てね。今はなき急行荷物列車なんてのも止まってたりしました。あれってEF58が引っ張ってたからなんともよかったです。
- でもなんでもこないだ台風が来たときには、中央改札口は1番線ホーム共々水浸しになったらしい(笑)。屋根を高くした分、雨風が吹き込むというわけ。ま、よくある話かも。とりあえず地下鉄東西線開業も間近ということで、またじっくり見聞してみたいです。
- さて、いつものごとく本屋めぐり。前回が3月だから状況はそんなに変わってないけど、春に寺町京極にできていた「喜久屋書店」というアニメイトをでっかくしたような本屋(笑)がかなり繁盛していたのが印象的。そのかわり老舗の「談」は凋落の一途という感じですねぇ。ま、アニメイトにも逃げられたしなぁ(^^;。
- 最近なんでこの手の漫画専門店が繁盛してるのか...という謎がようやくわかったような気がする。ってのは要するに店舗スペースの問題なのですよ。つまりそれなりの売れ線の漫画を置いておくだけでも今の時代はかなりのスペースが必要なんじゃないかということなのです。
- ということになると、いわゆる総合書店だと「そもそも漫画にそんなにスペースが避けない→売れ線すら揃えられない→客足が遠のく」の悪循環でどうしようもないわけです。その分専門店化してしまえば「十分のスペースを取れる→余りスペースで関連商品も置ける→客が集まる→口コミで広まる」ってな感じでいい感じなわけですね。
- その喜久屋書店ってのは、春はできたばかりであまり客も入ってなかったから「大丈夫かな」と思っていたのですが、こないだいったらかなりの集客力を誇っていたので、この辺は口コミのパワーかなとも思ったりしました。
- えっと書店談義はこのぐらいにして、一冊見つけてきて面白かった本。「Vanda」という雑誌を編集してる近藤恵さんが書いた「ミニコミのつくり方」。よくあるHow To本かと思いきや、なかなかマニアックな話が多くて笑いましたですよ(^^;。あれはミニコミを編集したことのあるひとのなら一度は読んで損はないはず。逆に今から作ろうと思うひとに勧めるかと言うと、ちょっとちゃうかもと思います。
- 要はミニコミ製作実録体験談で、近藤さん自身が作ってこられたミニコミ(ここでいきなり同人誌即売会を想像したりするとだめです...要するに自分で作って自分で楽しむというレベルから始まっておるのです)の製作談やら実際の作り方、あとの方になると印刷業界用語の解説から実際にミニコミを売るために営業をどうするかということまで、なかなか貴重な話が乗っておるわけです。
- 僕なんかは別に「風使い通信」を編集してるといっても何にもしてないに等しいけど、そのミニコミにかけるハートみたいなものはすごくよくわかる気がして、読んでて楽しかったですね。
- ただちょっと思ったのは、僕がそういう同人誌の編集を始めたときって、もう既にMacでDTPが基本だったから、その辺の編集に対する感覚とかスタイルのギャップというものは感じました。だからいまからやるひとにはちょっと違うといったのは、その辺のことがあったりするからなんです。
- 僕の場合は「Macで何して遊ぶ?」から始まったんで、ミニコミを作るということ=Macをいぢることだったから...いわゆるDTPでのお約束みたいなものは結構吸収できたような気がするかな。一つの編集スタイルですね。
- その代わり、いわゆる印刷屋さんとのあーだこーだのやりとりみたいなものはあまりなかったから、ちょっとその分損してるかもと思いました。基本的に白黒印刷しかしなかった(レーザプリンタで出力する)ので、カラー印刷の知識もほとんどないし...(最近は表紙はフルカラーとかにしてますけど、ここのレイアウトだけはおおまかな指示を書くだけで印刷屋にお任せしてるんです)。
- さらに、その本にも書いてあったけど、DTPになると基本的にレイアウトを全部自分でやることになるし、ごまかしがきかない部分が多いのです。機械的な処理でつくるととりあえず本はできるんだけど、ほんとにいかにも「機械的な流し込みで作りました」みたいなもんしかできなくてね。正直なもんでね。
- あと基本的に画面上で編集作業をしていくのだけど、画面で見てるものと印刷物ってのは受け取るイメージが全然違う。たぶん印刷物ってのは無意識的に見開きページ全体で情報を捉えてるようなところがあるんだけど、画面だとほんと1ページづつ出しながら編集してるのがほとんどだし、見開き表示ににすると文字がつぶれて編集作業できないんです。だから画面を常に全体表示とズームで切り替えながらやるとか、あるときは1m以上後ろから画面を眺めてみるとか。想像するとか(笑)。それでもゲラ刷りするとイメージと全然違うものが上がってきて愕然としたりする(笑)。
- その分センスがない僕はつらかった。ただセンスがなくてもやればどーにか形なるというのがまたDTPの良さ(悪さ?)でもあるわけなので、そこを超えるともうやめられないんですけど(^^;。結局10冊ぐらい作ってやっと自分の思うようなものが出来上がってきたような気がします。つまり頭の中のイメージをDTPを使って表現することができるようになったということなのでしょうか。
- そんなこと言っても、ど素人であることは間違いないです。無駄なことも失敗もいっぱいやってる。でも、ど素人はど素人なりに自分のスタイルを追求すればいい、それもまたミニコミの楽しさかな、とかね(^^)。少なくともMacとDTPがなければ、これほどミニコミ作りや印刷に興味を持つこともなかったんだろうし、そういうハマリ方もありかなと思ったりするんです。
- で、明日の晩上京します。17日東地区へ17b「風使い工房」よろしく(^^)。
8月16日
- ふくはらさんがここみてるかわかんないけど...勝手に使ってごめんなさ〜い。
8月23日
- というわけで、いつものように製作日記に引っ越しましたです。ちなみに夏コミの報告はこっちをみてね。写真日記です。
- 業務連絡。現在発送作業はsuspendしてます。早く挨拶状書くだよ〜。>麦茶どの
- わざわざ日記で答えてくださってすんませんです。>ふくはらさん
8月27日
- 日曜日は盛岡・小岩井・田沢湖・乳頭温泉・八幡平方面、月曜日は尾瀬沼方面に出かけておりました。どっちも日帰りというむちゃくちゃさですが(笑)。
- お待たせしておりましたが、本日発送作業完了しました。2〜3日中には届くと思います。
- WWW版の方ですが、発行から30日以内(9/17まで)のリリースを目指して頑張りたいと思います。
- あくまで頑張るだけね(^^;。
8月31日
- 暇をみてWWW版の製作やってまーす。とりあえず半分ぐらいまでできました。まぁ期日までには間に合うかもね。
- そういえばようやくうちもHubを買ってLANを引きました(Mac x 2 + PC x 1)。NATを使ってpppで接続も可能。なかなか快適 :)
9月4日
- うなぎ。(意味ありかも)
- 夏コミ落ちた「屋久島紀行」の続報。結局間に合わなかったけど、少しずつ編集作業を続けていたりします。冬コミに間に合うかどうかなんてどうでもいいのですが、出すと言ったからにはなんとかしたいと思います。
- この手の紀行ものって本にするのに向いてるかどうかってわからんです(また作る前からそういうことを...(^^;)。だってやっぱり現地に行ってみないことにはどうしようもないし、写真にしてもカラーが使えないと悲しいし...かといって、漫画を描けるわけもなく...。
- ただ、だからこそ実験的に作れるというのもあるかもしれない。実際夏コミで僕以外の売子をやっていたひとは「屋久島紀行出てないの?」問い合わせを受けたらしいから、まぁそれなりに需要もあると見込んで...ちょっと遊んでみようと思います。
- と、いうわけで。MOの件すみません(^^;。ことごとく手間取らせているような気が...このお返しはいずれ。>ふくはらさん
- つだはるやすさんが「もののけ姫」に関するアンケートをやっているそうなので、興味のある方はご協力よろしく。
9月8日
- 先週はWIDE合宿で浜松に行ってました...で、定番ながらうなぎを食べたのですが、これがなかなかヒットでしたので御報告。
- 行ったのは2軒で、初日に行ったのは「八百徳」という浜松駅の近くのお店。ここで「うなぎ茶漬」なるものを食べました。御飯とうなぎが入った小さなおひつとお茶と漬物と吸いものと薬味がお盆にのって出てきて、御茶碗にそのうなぎごはんを少しずつよそってお茶をかけていただきます。お茶はこぶ茶みたいなもの。薬味はねぎとわさびをお好みにあわせてという感じです。なんだか甘いうなぎのタレとこぶ茶とわさびというちょっと想像のつかない味(^^;なのかもしれませんが、これが絶妙なんですね。最初にわさびをみたときは正直「げっ、こんなもの入れるんかいな」と思いましたけど、これが実によくあう。わさび抜きでこの微妙な味は決して醸し出せないかも。2,200円也。すーぱーおすすめです。
- もう1軒は、浜松駅から車で浜名湖方面に行ったあたり。ちょうどJRの浜松工場の西あたりになりますが、「かねりん」というお店。ここでは普通のうな重をいただきました。特上、上、並ぐらいのランクがあるのですが、迷わず上を頼みましょう。ちなみに特上と上の違いはメロンがつくかどうかなので、メロンが食べたいひとは特上でもいいでしょう(^^;。うな重というとどうしても重たいイメージがありますが、ここのはほどよい加減の焼き具合と味付けでおいしかったです。2,300円也。
- と書くと、なんだかうなぎしか食べに行っていないような印象を与えますが、ある意味では間違っていないのかもしれません(笑)。
- そんなわけで、WWW版については先週は作業してませ〜ん。でも、来週頭にPreview Releaseを僕のサイトでやって、問題なければ数日中に「風使い工房」で公開ということになるかと思います。
9月15日
- ちゅうわけで、作業終了。間に合いましたね(^^)。
9月17日
- 正式リリースしてますので、そっちを見てやってください。
- WWW版も完成したのでそろそろこの製作日記も終わりですが、今回の感想などを。
- 今回のWWW版を作るにあたって、久しぶりにHTMLの解説本を買いました。翔泳社の「インターネットホームページデザインエクステンション」というやつで、同じ翔泳社から出ている「インターネットホームページデザイン」の2nd Editionみたいなものです。
- 最初はフレーム対応にしようと思ってその参考書に...と買ったのですが、結局面倒なのでやめてしまいました。まぁあまりビジュアルに凝ってもしょうがないし、中身で勝負という気持ちもあるにはあったのですが...正直HTML書くのに時間をかける気になれないのです。
- 最初に同人誌をホームページにまるごと載せようと思ったときも、如何に楽をしてたくさんのひとに見てもらうか、というところがあったと思います。もともとパソコン通信の仲間が本を作り始めたんで、パソコン通信上での公開というのも以前なら十分に考えられたのですが、掲載についてもその表現についても制約がいろいろあったりする。それにくらべてWWW上のHTMLによる表現ってのは「少ない労力でそこそこの見栄え」「画像も一緒に扱える」というので魅力的でした。
- でも、その解説本とかを読んでて思ったのですが。そろそろ「少ない労力でそこそこの見栄え」というのはうそかもとか思いました。もちろん複雑なタグを使ったりしなければ...という話もあるのですが、それよりも「正しいHTMLを書く」ということが結構難しいように感じたんです。
- 「世の中のほとんどのページがHTML的に正しくない」というようなことが言われて「みんなちゃんとHTML書こうね」っていうような話がよくあるんだけど...それってほんとに書けるひとがどれぐらいいるんだろとか思ってしまうわけです。どういうのが正しくてどういうのが正しくないのかってのもわかってないし...(勉強不足ってのもあるけど)。もちろん僕の書いてるHTMLもはっきりいってめちゃくちゃ。
- 確かに「Weblintを使えばいい」とかいうのもわかるんだけど...例えば「lynxのひとのことも考えてね」というのとか、そういうことを全部ひっくるめて考えながら手で書くのは結構もう限界かなーって気がするのね。
- それに間違ったHTMLでも適当に解釈して、いかにも間違ってなさそうに表示するブラウザがいたりするのも事実だし、別に構文チェックしてエラーを吐いてくれるわけでもない。かといって手で書いてると、どんなに知識があっても確実に落とし穴がある。この状況はなんとかならんのかとか思うわけです。
- で、最近考えてるのがLaTeX的世界。スタイルファイルがあって、あとはいくつかのわかりやすいタグのみで、最後はコンパイルすると構文チェックやってくれて「正しいHTML」を吐いてくれるというもの。イメージのレイアウトとかもお任せできちゃったりするとか...ま、いろいろ考えられたりするのですが。LaTeX2HTMLってのもあるけど、別にLaTeX的レイアウトを望んでるわけではないのでそれとはちょっと違うかな。LaTeXもTeXに対して「楽して見栄えはそこそこ」というもんだと思ってるので、そのアナロジーを考えたりするわけです。LaHTML?(笑)
- とりあえずHTMLがどういう形に進化しても「楽してそこそこの見栄え」という良さ(いい加減さ)は残ってほしいなぁと思います。というわけで、今回もこの辺で終わりかな。
- ちなみにFF7終わりました。ラストがあっけなさすぎ(ムービーは綺麗なんだけど)。エアリスファンの僕としては非常に不満です(^^;。いぢょ。
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