読書日記ぼちぼち(1〜10件目)
by ぶなの木

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現在、26件が登録されています。(最近読んだ1〜10件目を表示)
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著者ビーバルク・フロイゲン出版社岩波書店読んだ日2008.12書いた日2009.1.4

著者ヘレン・ケイ出版社長崎出版読んだ日2008.12書いた日2009.1.4

著者シンシア カドハタ出版社白水社読んだ日2008.10書いた日2009.1.4

著者Kimberly Willis Holt出版社白水社読んだ日2008.9.22書いた日2008.9.22
感想同じ著者の「ザッカリービーヴァーが町に来た日」も感動したが、それよりも、こっちの方が私の心を揺り動かした。12歳の思春期の女の子の気持ちを、自然の描写や会話でよくあらわしている。久々に本にのめり込むようにして読んだ一冊。

著者ジェーン・オースティン出版社キネマ旬報社読んだ日2006.4.30書いた日2006.4.30
感想 久々に恋の物語を読んだ。恋する男女の繊細な心の動きを丹念に、描いている。そして私が心引かれたのは、1800年代のイギリスの自然描写だ。なんだか、懐かしいようなその空気感、その世界に浸りたくて、ひたすら本の世界に没頭して読んだ作品だった。

著者ジャミラ・ガヴィン出版社徳間書店読んだ日2006.3.9書いた日2006.3.9
感想 舞台は18世紀の英国、捨て子や望まれずにこの世に生を受けたこどもたちがどのような扱いを受けていたか、その子どもたちをめぐる大人たちの生き様が生々しく描かれている。 時にはあまりにも残酷で目を背けたくなる場面もあった。児童文学がどこの国よりもさかんに書かれていた英国での出来事と言うのが信じられなかった。 でも、物語は面白くぐいぐいと引っ張られて一気に読ませてくれた。ただ、最後がなんというか、?と言う感じで私には不満が残った。

著者エリザベス・エンライト出版社福武書店読んだ日2004.9.24書いた日2004.9.26
感想最初の、日照りが続く描写は重く、息苦しい物語を想像したが、主人公のガーネットが干上がった川べりから銀の指ぬきを見つけたあたりから、つぎつぎとわくわくする出来事が続き、楽しくて、どんどん読んでしまった。 二十世紀前半、アメリカ中北部の農家に暮らす10歳の少女ガーネットを中心に、周りの人々の素朴な暖かさや生活が生き生きと描かれている。ガーネットは「赤毛のアン」のアンや「大草原の小さな家」のローラを思わせる、快活で好奇心旺盛な女の子。 どのエピソードも楽しくておもしろかったが、不幸な境遇から各地を放浪しなければならなかったエリックが暖かなガーネットの一家に迎え入れられやっと、安心して暮らせるようになって、ほっとした。様々な苦労をしたおかげで、どんなことも起用にこなせるエリック。でも控えめで淡々としたエリックがいいなあと思った。 また、文章がわかりやすくあきさせない。読んでいてこれは素敵な表現だなと思ったのは「たいらにのばしたリボンのような道路を、くるくると巻きとっていくように、トラックは全速力で走りつづけました」というところ。 作者のエリザベス・エンライト女史は1939年この作品でニュー・ベリー賞を受賞している。 1939年のニューベリー賞を受賞している。

著者ローズマリー・サトクリフ出版社ほりぷ出版読んだ日2004.8.23書いた日2004.8.23
感想買ったきり、ずーっとツン読、だった本。もっと早く読めばよかった! ほんとに、おもしろくて私としては驚異的な早さで、一気に読んでしまった。 灰島かりさんの訳も良かった。ローズマリー・サトクリフが私でもすらすら読めたから。 難破船から投げ出されながらも奇跡的に助かったローマ人の子どもケベックは、ケルト人の両親に育てられ、戦士となるが、疫病と不作が続いたある年、村人の不満はローマ人の子ケベックに向けられ、部族を追放されてしまう。追放されてからの、ケベックの過酷な生活は、息も詰まるような理不尽さに怒りを感じた。特にガレー船の描写は読んでると体が痛くなってくるようだった。そして、最後あまりにも過酷すぎる体験に心がずたずたになってしまったケベックが、ユスティニウスに出会って、癒されていく過程がとても好きだ。それにしてもユスティニウスはかっこいいなあ。 過酷な自然は時として人間を痛めつけるが、人間の本来持っている力を引き出してくれるときもある。 子どもを連れて山登りがしたくなった。自分の命は自分が守らなくてはいけない世界を体験することが、守られすぎの都会人には必要かもしれない、なんて思ってしまいました。

著者梨木香歩出版社新潮社読んだ日2004.8.7書いた日2004.8.14
感想 英語学校の非常勤講師をしながら、売れない文を書いている綿貫征四郎は、亡くなった親友の高堂の父親に頼まれて、空き家となった高堂の実家に住まわせてもらいながらこの家の守をしている。                  この古い家とそれを取り巻く自然の佇まいがいい。いつの時代のどこなのか、はっきりとはわからないが、私は勝手に夏目漱石の物語の世界を当てはめていた。 死んだはずの高堂が床の間の掛け軸の絵の中からたびたび出てきたり、サルスベリの木に惚れられたり、飼い犬のゴローは河童と仲良くなったり、白木蓮がタツノオトシゴを孕んだりと、尋常ならざる出来事が次から次へと起きてくる。                                 まかり間違えばホラーっぽくなるのだが、怖いという感じは全然なく、むしろ楽しいのだ。                              読んでいる間、私はこのしっとりとした異界に浸っていた。        もう、枯れてもおかしくないほどの状態のサルスベリが、綿貫がきてから、いままでにないくらい、たわわに花を咲かせたり、ダリヤに心動かされた綿貫にやきもちを焼いたりする場面が妙に心に残った。                サルスベリはわたしの大好きな花である。毎年会いにいくサルスベリの木があるほどだ。                               鎌倉の報国寺の駐車場の前の大きな屋敷に咲いているサルスベリの花は見事だ。8月の暑い日、蝉時雨の中、そこだけひんやりとした空気の孟宗竹の林の中で、抹茶を一服いただきにいくのが楽しみなのだが、その時にこのサルスベリを見るのも楽しみのひとつになっているのだ。              あのサルスベリもだれかに、懸想して、やきもちを焼くのだろうか。

著者リンダ・スーパーク出版社あすなろ書房読んだ日2004.5.28書いた日2004.5.29
感想 図書館で見て以前から気になっていたのだが、表紙の絵が好きでなくて、読む気がしなかったのだが、友人の「たぶん、あなたは好きだと思うよ」の一言で読む気になった。 友人の言うとおり、私が好きな話、だった。少年、少女が様々な困難を乗り越えて成長していく話が好きだし、また、物を作り出していく過程を描いたお話も好き。それにぴったりあてはまった。 12世紀後半の韓国で名人の焼き物師の見習いになったみなしごのモギ(きくらげ)と呼ばれる少年の物語。 あまりに健気なモギの姿に、こんな少年いるかな、と意地悪く考えてしまうが、でも読み進むほどに、モギが好きになった。特に好きな場面は、親方にいわれて土を何回も何回も漉す場面、漉したどろの感触を指先で感じ、「これだ!」とわかるところ、がぞくぞくとした。言葉では伝えられない、体得するしかないことが、得られた瞬間が描かれていてとても印象に残った。

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ぶなの木
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