読書日記の大部屋(1〜10件目)
by げすと

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著者宮部みゆき出版社PHP研究所読んだ日2004.8.1書いた日2004.8.2
感想お江戸の人情話に幽霊をからめた、楽しめる一冊。暑い夏にはぴったりかも。 開店したばかりの料理屋に、何人もの幽霊が住んでいて、しかも娘のおりんには全て見えてしまう。幽霊たちが成仏できない謎をつきとめていくうちに、周りの幽霊や恨み事まで絡んできて、てんやわんやで展開していく。にぎやかに大団円の結末はちょっと甘いが、謎も人間関係もしっかり解決してスッキリ! 何か心にしこりがあると、それと同じ怨念を抱えた亡者が見えてしまうというのはコワイ話だが、むしろ何も見えないという方が少ないかもしれない。人間って悲しいね。

著者宮城谷昌光出版社講談社読んだ日2004.7.31書いた日2004.8.1
感想飢えに苦しむような辛い旅を続けた後、ようやく斉の桓公に救われる。重耳は斉で無難な人生を選ぶのだが、臣たちが重耳を晋への旅に連れ出してしまう。重耳はそれを受け入れ、帰国し君となる。重耳は自ら野望のある人ではなく、臣を重んじる配慮のある人間だった。こういう英雄もいるのだな。

著者宮城谷昌光出版社講談社読んだ日2004.7.30書いた日2004.8.1
感想晋の統一後、重耳の父が跡を継ぐが、敵の捕虜を愛妾にしたことから、晋は内側から崩壊していく。若い妾に溺れる君主というのは、全く困りものだ。君の器でない者がその任を負うとストレスなんだろうね。よくある話だけど。 重耳は父が自分の暗殺を命じたのを知って、国を出る。長い放浪の始まりである。

著者宮城谷昌光出版社講談社読んだ日2004.7.28書いた日2004.8.1
感想中国春秋時代の名君の一人、重耳の物語。 (上)は、紀元前1000年頃の晋の成立から、重耳の祖父が晋統一の悲願を達成するまでを描く。大小さまざまな国が勢力を争う時代にあっては、戦力はいうまでもないが、むしろ外交の巧みさがものをいう。 比べて、今の日本の外交は非力すぎるのではないか。

著者宮本昌孝出版社集英社読んだ日2004.7.27書いた日2004.7.31
感想時代劇の青春小説。どこかの書評でおすすめだったが、あまりに甘すぎて途中から白けた。正義感一本槍の真吾と友だちの3人で、お家騒動の陰謀を暴き、あっぱれ、めでたしのお話。真吾を取り巻く、藩の重鎮らも、なぜかみな真吾が可愛くて仕方がないのだ。で、トントン拍子で話が進み、終わってしまう。エーッ、こんなのでいいの?

著者K.M.ペイトン出版社徳間書店読んだ日2004.7.24書いた日2004.7.31
感想面白くて、一気に読める。親の離婚や再婚で、愛されずに育った少女テッサは、気性の激しい問題児。しかし、ある一頭の馬に出会ったことから、馬の世話にのめりこみ、やがて、大きな夢を実現していく。 結末はわかっているのに、テッサと馬へのさまざまな試練に、ハラハラドキドキ。ドラマ展開にスピード感があって、とても楽しい。テッサの火の玉のようなエネルギーも魅力だけど、周りの人のやさしさ、誠実さに心洗われる。やはり、人を育てるのは、人だ。

著者木根尚登出版社ソニー・マガジンズ文庫読んだ日2002.12.8書いた日2002.12.21
感想 これは恋愛小説で、短編集である。  おもしろいと言えば、おもしろいし、おもしろくないと言えば、おもしろくない。  話の区切りがはっきりしないので、その後はほとんど、読者の想像に任せると言った部分が多い。こういう様な途中で話が終わるのが他にもある。「はてしない物語」  これはある文通友達に勧められ、読んだのだが、これはもっとたちが悪い。  これも短編集で、途中で話が終わり、後は読者の想像に任せるといったような作品である。長い話が、嫌いな人には勧める。

著者マイケル・ビダード出版社ほるぷ出版読んだ日2002.5.29書いた日2002.5.29
感想一人の少女と、彼女の向かいの家に住む「なぞの女性(ひと)」との出会い。「なぞの女性」はアメリカの詩人エミリー・ディキンソン。 初めてのつもりが、再読だった。最初に読んだ時と同じように、階段の踊り場に座っているエミリーの頁でどきりとする。「わたし」がエミリーの住む黄色い家を眺めている最初の頁、馬のひくソリに乗って手をふる子ども達が描かれている頁がたまらなく好き。エミリー・ディキンソンの詩集は未読なので、読んでみようと思う。岩波から文庫で出ているもよう。

著者山本一力出版社文藝春秋社読んだ日2002.4.13書いた日2002.12.28
感想いやー、これは参った! 時代小説の形はとっているが、それは舞台設定だけの話で、これは今の人々への切実な提言でもあるような気がする。 家族の、人間の心のつながりの強さやもろさ、しかし結局は人を思う気持ちがすばらしい力となることをしみじみと悟らされた。 「物主義」のいまこそ、多くの人に読んでもらいたいと思った。 劇的な事件は何も起こらない。が、登場人物の言葉や気持ちに胸の奥がきゅっとなる。じわじわ〜っと何かがこみあげてくる。 実に、ひさびさにすばらしいフィクションを読んだ。 山本氏のこれからに大いに期待! 他の本もぜひ読みたい。

著者川上弘美出版社中央公論新社読んだ日2001.7.27書いた日2001.7.31
感想梨畑にいる小さな生き物や風呂場で飼われる人魚のようなものなど、何と名づけたらよいのかわからないような異形のものたちが次々と現れる。混沌としていて、それでいて秩序立った世界。この感覚は何だろうと思ったら、夢の世界に似ている。 著者の川上弘美さんが『椰子・椰子』という本の後書き対談で、自分の夢日記をもとにしてこの作品ができたと言っているのを聞いて納得。あとから思い返すととんでもない設定なのだけど、不思議に説得力のある世界が『神様』の中にある。

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げすと
$Id: books.cgi,v 1.42 2010/09/23 08:35:15 yasutaka Exp yasutaka $