読書日記(彼の手は語りつぐ)
by 鈴木 宏枝
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彼の手は語りつぐ(かれのてはかたりつぐ)
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原題 | Pink and Say | 読んだ日 | 2001.7.27 | ||
著者 | Patricia Polacco(パトリシア ポラッコ) | 訳者 | 千葉茂樹 | 画家 | (N/A) |
出版社 | あすなろ書房 | 出版年月日 | 2001.5.1 | 原作出版年 | (N/A) |
感想 | メッセージ性のとても強い絵本。
南北戦争時。北軍の白人少年兵シェルダンは、逃げて撃たれて負傷していたところを、味方軍の黒人少年兵ピンキーに助けてもらう。彼の家に連れていってもらい、お母さんに面倒をみてもらって元気になるが、ピンクは、「これは自分達のための戦争なのだから再び戦いに行かなくてはならない」という。シェルダン(セイ)は怖くて行きたくない。だが、やってきた南軍に、お母さんは殺されてしまう。二人は、北軍のポイントを目指している最中に、南軍につかまって捕虜収容所に送られてしまった。 だけど助かり、語り継ぐ子孫と手を持てたシェルダンと、記録によれば数時間で殺されてしまったピンク。そこにあるものは何か。字が読めないシェルダンと、聖書を読むことのできるピンク。 語り継ぐことだけが大切で、語り継ぐことでピンキーは生きるのだと分かっているのだけど、やっぱり、歴史へのわりきれない思いが残る。 |