読書日記(バンビーノ)
by 鈴木 宏枝
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バンビーノ(ばんびーの)
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原題 | (N/A) | 読んだ日 | 2001.5.16 | ||
著者 | 岡崎祥久(おかざきよしひさ) | 訳者 | (N/A) | 画家 | (N/A) |
出版社 | 理論社 | 出版年月日 | 2000.5 | 原作出版年 | (N/A) |
感想 | 『風の又三郎』のメタフィクションだろうか。起きる不思議が「魔導教室」(=夢に出そうな怖さだった…ホラーは苦手だというのに)。ここだけ超現実っぽいけれど、子どもやトシオに見える世界の真実の像ともいえる。転校から転校までの間でいえば、『風の又三郎』は異人のムードと最後の爽やかさがあったけれど、『バンビーノ』は、どうも後味が悪かった。リアルに残るのは、ハルニワが、だんだんなんとなくトシオが嫌いになって、言語化できないもどかしさを「地底人」いじめに転換するところと、飼育係の場面。
最初読みにくく、途中からどんどん読んでしまった。私は、本当に、トシオが「呪いにかけられた大人」(その呪いは、孤独が生きる糧のTJにかけられた)と信じる。ものの評を読むと、トシオは、ただそう思い込んでいるだけの子どもに過ぎないのだそうだが、そうではないのではないだろうか。私は、子どもにされた大人だと思う。 で、その関係でいえば、何度となく、ピカソ君が浮かんできてしまった。比較論考に、値すると思うのだけど。 |