読書日記(ケルトの白馬)
by 鈴木 宏枝
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ケルトの白馬(けるとのはくば)
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原題 | Sun Horse, Moon Horse | 読んだ日 | 2001.5.2 | ||
著者 | Rosemary Sutcliff(ローズマリー・サトクリフ) | 訳者 | 灰島かり | 画家 | (N/A) |
出版社 | ほるぷ出版 | 出版年月日 | 2000.12.25 | 原作出版年 | 1977 |
感想 | こういう物語を書けるサトクリフの独自性と、それを書かせるミューズ(馬の女神と同じように)を思う。私は、歴史小説の再考察をしている最中であるけれど、伝統的な歴史小説のパターンと、そこにある人間像にも、非常に原初的な力強さを感じる。
ルブリンとダラの結びつき、ルブリンとクラドックの関係もそうだし、例えば、土塁から連れ出されて征服者の中に入っていき、自分の民族にもはや名前を呼んでももらえなくなった女たちなど、周辺の人間群像にもまた、シンパシーを覚える。芸術、芸術家、戦い、征服、家族や一族、儀式、男と女、イニシエーション。改めて表紙の白馬を見て、反芻した。 |