読書日記(マーガレットとメイゾン)
by 鈴木 宏枝
[WebSite] Hiroe's Home Sweet Homepage

マーガレットとメイゾン(まーがれっととめいぞん)
原題Last Summer with Maizon読んだ日2001.4.24
著者Jacqueline Woodson(ジャクリーン・ウッドソン)訳者(N/A)画家(N/A)
出版社ポプラ社出版年月日2000.11原作出版年1990
感想 マーガレットとメイゾンが親友というのが、どうもあまり伝わってこなくて、むしろそれを見る大人(メイゾンのおばあちゃんとか)の方に目がいってしまった。マーガレットの父の死の場面は平凡に感じたが、それからすごく疲れたと感じるメイゾンにはリアリティがあるし、その後に紡がれた詩には力がある。人種のことはそれほど問題ではなく、むしろ、映像なら説明抜きで語れるものが、文学ゆえに言葉で説明せねばならず、そこから一種のポリティークスが生じているひとつの例だと思った。あまりくどくど、黒人やインディアンの話をしなくてもいいのでは?と。
 この話じたいは、3部作のイントロ。2作目と3作目を読んだときに、1作目の捉え方も変わるかもしれない。


鈴木 宏枝
[Mail] hiroe_ms@nifty.com

$Id: books.cgi,v 1.42 2010/09/23 08:35:15 yasutaka Exp yasutaka $