読書日記(小惑星美術館)
by 鈴木 宏枝
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小惑星美術館(しょうわくせいびじゅつかん)
原題(N/A)読んだ日2001.4.21
著者寮美千子(りょうみちこ)訳者(N/A)画家小林敏也
出版社パロル舎出版年月日1990.5.10原作出版年(N/A)
感想 どこかに似たような話がありそうだし、宮沢賢治や『ザ・ギバー』や宇宙を舞台にしたアニメが浮かびつつ、やはり、オリジナルの世界であると思う。夢を見るガイアという地球観と、そこに生きた者、生きるだろう者たちの願いも感じた。ユーリは、いくつかの作品で主人公になっているのだろうか。寮さんのほかの本も読んでみないと、全体がつかめないかも。
 心情や感覚がすごくリアルな現実の話より、多少空想や観念や表現が先に立ってても、こういう「ストーリー」の方が、浸かって読める分、おもしろい。こういうイメージの広げ方は、オーソドックスだけど、わりと好みである。寮さんの訳されているインディアンの絵本などのような全一的な世界観が、銀河鉄道とかに融合していくとこうなるのかな。そのきれいすぎるイメージと、核戦争のステロタイプはアキレス腱かもしれないが、そこにリアリティを求めなければ、放り出されて探して見つけるユーリの姿には、共感ができる。また、もう一人のユーリは、どのような半年を過ごしていたのだろう。


鈴木 宏枝
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