読書日記(西の善き魔女 外伝2 銀の鳥 プラチナの鳥)
by 鈴木 宏枝
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西の善き魔女 外伝2 銀の鳥 プラチナの鳥(にしのよきまじょ がいでん ぎんのとり ぷらちなのとり)
原題(N/A)読んだ日2000.10.19
著者荻原規子(おぎわらのりこ)訳者(N/A)画家(N/A)
出版社中央公論社出版年月日2000.9.25原作出版年(N/A)
感想 やっと読めた。期待通りに楽しく読み進めた。華奢で高貴な女性たちと、気はやさしくて力持ちな荒くれたちという組み合わせは、実に王道で楽しめる。ルーンの兄?かと思わせるティガも、いい味出していたが、ゴーガーの超人ハルクぶりもすごい。
 フィリエルが南に行っている間、アデイルとヴィンセントがどうしていたのか、という話だが、アデイルとヴィンセントはめくるめく女の友情の世界。そして、裏で糸引くメニエールも、セシリアも、女の世界大爆発で、西魔女の本領発揮だった。
 宗教の捉え方など、興味深いところもあり。満天の星を見上げるアデイルに、自分の信仰とは少し異なる星女神を見るシーンがいい。しかし、宗教も含めた壮大な物語世界の構築に、たっぷりとあそばせてもらえるのがただただ嬉しい。で、外伝は、大きなテーマを引っ張るというよりは、児童文学?的にぐっと内面と外の事象とのリンクに踏み込んでいるし、もはや、最後がどうなるのか?と思わずにすむので、本編よりもおもしろいくらいかもしれない。あー、でもこれで終わりなんだ…なんたる無念。


鈴木 宏枝
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