読書日記(ふたりの星)
by 鈴木 宏枝
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ふたりの星(ふたりのほし)
原題Number the Stars読んだ日2000.9.23
著者Lois Lowry(ロイス・ローリー)訳者掛川恭子・卜部千恵子画家(N/A)
出版社講談社出版年月日1992.1.25原作出版年1989
感想 デンマークが舞台ということで、少し違った観点を楽しんだ。楽しんだ…というか、すでに歴史で何が起きたのかを知っている現在のまなざしを獲得した作家と読者が、戦争をどう描くかというとき、こういう作品には分かりやすい二元化と正当化があって、一つの告発・回顧の域を出ていないように感じた。でもニューベリー取っているんだなあ、不思議。キアステンとアネマリーの描き分けはできていたけれど、キアステンの子どもっぽさに対して、アネマリーは既に大人(作者)の視点を持ってしまっている。ですます調も、少々甘い。


鈴木 宏枝
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