読書日記(トイレまちがえちゃった!)
by 鈴木 宏枝
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トイレまちがえちゃった!(といれまちがえちゃった)
原題There's a Boy in the Girl's Bathroom読んだ日2000.6.12
著者Louis Sachar(ルイス・サッカー)訳者唐沢則幸画家(N/A)
出版社講談社出版年月日1998.7.20原作出版年1987
感想 思っていたような本ではなかった、かな。カウンセリングや児童心理と、児童文学は相性がいいようで、そういうのをうたった本じゃなくても、こりゃカウンセリングそのものだよ、みたいな本はいっぱいある。で、これはまさに素敵なカウンセラーが出てきて、子供の心理のこともよーく分かってて、結局ブラッドリーは正しく子供社会の一員になっていって、カーラは、去ることでさらにカウンセリングを完成させたわけなので、とってもカウンセラーが読んでうれしい本になっている・・・こんなにうまくいくのかな。
 なので、それ以外の部分を楽しむ。アメリカのバースデーパーティは、その後の人生にずっと続く社交生活のはじまり。誰を呼ぶ、何をもってく、どう挨拶する、何して遊んで誰と組になるなどなど。これはもう形式美の世界ですね(笑)
 でも、いくつか、しみる部分もあった。リストにブラッドリーが「父さんの足を撃ったのは誰」と書くところ。彼の不安定は、きっとおおもとをたどればここなんだろうね。
 唐沢さんも書いているが、けんかになる寸前だったジェフにブラッドリーが、こんちは、というシーンは良かった、かな。ただ、このジェフくんも、かなり中途半端だったぞ。


鈴木 宏枝
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