読書日記(ビート・キッズ?)
by 鈴木 宏枝
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ビート・キッズ?(びーときっず?)
原題(N/A)読んだ日2000.5.2
著者風野潮(かぜのうしお)訳者(N/A)画家(N/A)
出版社講談社出版年月日1999.10.20原作出版年(N/A)
感想 いや、めちゃめちゃおもしろかった。 電車の中で読んでて、グンゼのシャツのところで 笑いそうで顔がゆがみまくって、あやしい人になってしまった。 大阪弁というか関西弁というか、とにかく、その言葉は 言葉だけじゃなくて、まわりとの絶妙な間合いとか コミュニケーションのツボの心得方とかあるんだけど そういうのが、しっかり字の言葉に表せているのがいいなあ。
 ブラコンのKちゃんもリアリティあったし、 東京に行かなかったことも、私はわりと納得がいった。 伝説のロッカーになるための、浪花節的条件の数々は 作者も、その悲劇的喜劇性みたいなのをちゃかしている雰囲気で そこがまたおもしろいのかなと思う。 いや、普通は平凡なおかんとかせぎのいい父ちゃんなんだな。 普通じゃない設定から、普遍を紡ぎだしていくのは 作者の力量。
 七生は、すごい。本当に才能があるわけで。 それをいったら、エイジも才能と仲間と努力、と好きなことできて 何よりも天才があっていいな。で、そこにやっぱり、なぜか読者の私自身が、ジーラスを感じる。 ほんとにほんとは、こんなにうまくいかないけれど、 でも、そういうユメがこんなに楽しいを読者に与えてくれるなら、 夢物語万歳って思う。


鈴木 宏枝
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