Gelsominaの本の散歩道(放浪記)
by Gelsomina

放浪記(ほうろうき)
原題(N/A)読んだ日2004.10.9
著者林芙美子(はやしふみこ)訳者(N/A)画家(N/A)
出版社みすず書房出版年月日2004.1.23原作出版年1930
感想
 著者自身による改作前の、「原・放浪記」。改作後の新潮社版には少ない詩的な響きにあふれ、迫力に満ちています。執筆当時、芙美子若干25歳。すごいです。
 巻末の森まゆみ解説にある、カフェ時代の著者と、数年後作家として成功しパリに旅立つ著者の、2枚の写真におけるその変貌ぶりには眼を見張るものがあります。世に認められた林芙美子は「原・放浪記」にしるした生々しい過去の文章を許せず改作したといいます。じつに人間は変わるものなのだなと実感しました。
 芙美子は童話も書いていたようですがどんなものなのか読んでみたいとおもっています。


Gelsomina
$Id: books.cgi,v 1.42 2010/09/23 08:35:15 yasutaka Exp yasutaka $