読書日記ぼちぼち(ゆびぬきの夏)
by ぶなの木
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ゆびぬきの夏(ゆびぬきのなつ)
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原題 | thimble summer | 読んだ日 | 2004.9.24 | ||
著者 | エリザベス・エンライト(えりざべす・えんらいと) | 訳者 | 堀口香代子 | 画家 | (N/A) |
出版社 | 福武書店 | 出版年月日 | 1990.2.15 | 原作出版年 | (N/A) |
感想 | 最初の、日照りが続く描写は重く、息苦しい物語を想像したが、主人公のガーネットが干上がった川べりから銀の指ぬきを見つけたあたりから、つぎつぎとわくわくする出来事が続き、楽しくて、どんどん読んでしまった。 二十世紀前半、アメリカ中北部の農家に暮らす10歳の少女ガーネットを中心に、周りの人々の素朴な暖かさや生活が生き生きと描かれている。ガーネットは「赤毛のアン」のアンや「大草原の小さな家」のローラを思わせる、快活で好奇心旺盛な女の子。 どのエピソードも楽しくておもしろかったが、不幸な境遇から各地を放浪しなければならなかったエリックが暖かなガーネットの一家に迎え入れられやっと、安心して暮らせるようになって、ほっとした。様々な苦労をしたおかげで、どんなことも起用にこなせるエリック。でも控えめで淡々としたエリックがいいなあと思った。 また、文章がわかりやすくあきさせない。読んでいてこれは素敵な表現だなと思ったのは「たいらにのばしたリボンのような道路を、くるくると巻きとっていくように、トラックは全速力で走りつづけました」というところ。 作者のエリザベス・エンライト女史は1939年この作品でニュー・ベリー賞を受賞している。 1939年のニューベリー賞を受賞している。 |