読書日記ぼちぼち(ケルトとローマの息子)
by ぶなの木
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ケルトとローマの息子(けるととろーまのむすこ)
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原題 | outcast | 読んだ日 | 2004.8.23 | ||
著者 | ローズマリー・サトクリフ(ろーずまりー・さとくりふ) | 訳者 | 灰島かり | 画家 | (N/A) |
出版社 | ほりぷ出版 | 出版年月日 | 2002.7.25 | 原作出版年 | (N/A) |
感想 | 買ったきり、ずーっとツン読、だった本。もっと早く読めばよかった! ほんとに、おもしろくて私としては驚異的な早さで、一気に読んでしまった。 灰島かりさんの訳も良かった。ローズマリー・サトクリフが私でもすらすら読めたから。 難破船から投げ出されながらも奇跡的に助かったローマ人の子どもケベックは、ケルト人の両親に育てられ、戦士となるが、疫病と不作が続いたある年、村人の不満はローマ人の子ケベックに向けられ、部族を追放されてしまう。追放されてからの、ケベックの過酷な生活は、息も詰まるような理不尽さに怒りを感じた。特にガレー船の描写は読んでると体が痛くなってくるようだった。そして、最後あまりにも過酷すぎる体験に心がずたずたになってしまったケベックが、ユスティニウスに出会って、癒されていく過程がとても好きだ。それにしてもユスティニウスはかっこいいなあ。 過酷な自然は時として人間を痛めつけるが、人間の本来持っている力を引き出してくれるときもある。 子どもを連れて山登りがしたくなった。自分の命は自分が守らなくてはいけない世界を体験することが、守られすぎの都会人には必要かもしれない、なんて思ってしまいました。 |