Yan’s 読み記(幻の馬物語 汚れなき儀式)
by Yan
|
---|
幻の馬物語 汚れなき儀式(まぼろしのうま けがれなきぎしき)
|
---|
原題 | (N/A) | 読んだ日 | (N/A) | ||
著者 | ジュマーク・ハイウォーター(じゅまーくはいうぉーたー) | 訳者 | (N/A) | 画家 | (N/A) |
出版社 | 福武書店 | 出版年月日 | (N/A) | 原作出版年 | (N/A) |
感想 | 伝説の日々から、一族のものに疎外されたアマナは貧困の中で アマリアと出会い、人生を好転させる。 とはいっても何とか食べて生活していくだけで、 民族の誇りを捨てなければならず、 偉大なヴィジョンも力を失ってしまった。 カナダのフランス人の商人ジャン・ピエールと結婚して 子どもを授かるのだが、二度目の夫は妻を捨てて故郷へ戻ってしまう。 ネイティヴアメリカンの迫害の歴史が ここにも描かれているのだが、 彼女の場合はくじけずに立ち上がる強い女 という感じではない。 自分自身として生きられない悲しみを持ち、かつて一族の中で生きてきた 誇りある自分に戻りたい、 そういう懐古的な姿がある。 娘を産んで、育てるときも、 最初の孫が生まれて育てるときも 彼女の生きてきた道とは違う方向へ 子どもたちが育ってしまうことに悲しみを 感じているのだ。 そういうアマナがやっと自分として 生きることを感じさせたものは 二人目の孫シトコだった。 アマナはインディアン保留地に行って 仕事で旅回りをする両親に代わって 孫の養育をする。 一族のものではないが 同じネイティヴに触れて生活するうちに アマナの心は誇りを取り戻していく。 ここまで読んで誇りを持って生きること 自分自身として生きることの大切さ 難しさを知ることができた。 |