読書日記(子どもを選ばないことを選ぶ)
by さかな

子どもを選ばないことを選ぶ(こどもをえらばないことをえらぶ)
☆
ISBN:4-8404-0773-8
ID:1061277831
原題(N/A)読んだ日2003.8.5
著者大野朋子:編著(おおのともこ)訳者(N/A)画家(N/A)
出版社メディカ出版出版年月日2003.6.20原作出版年(N/A)
感想この本は大野朋子さんの編著で、インタビューに臨床遺伝医の長谷川知子さん、写真は宮崎雅子さんです。

『分娩台よ、さようなら』で、タイトルにあるように分娩台をつかわないお産をめざされた産科医の大野さんが、今度は、出生前診断など、命の生まれる前のことについて書かれた本。この2冊を簡単に紹介するのはむずかしい。私は上記の本で、文と写真に魅せられて、自宅出産を望み、3人めの出産をそうした。それはそれは幸せなよいお産だった。でも、だからといって、てばなしに自宅出産をすすめる本ではないのだ。新刊のこの本にはサブタイトルの「いのちの現場から出生前診断を問う」とあるように、出生前診断について賛成していない。命について、しっかり書かれている。宮崎さんの撮られる写真の子どもはほんとうにかわいい。ダウン症の子どもたちを育てている親たちのインタビュー、父親、母親それぞれに読ませる。また、医療そのものについても、非常に細かな注釈があり、興味深く読んだ。インフォームド・コンセントについても、なるほどと思う。可能性のあることを全部知って選ぶことは、世の中のことを全部知ろうと思うのと匹敵するほど、限りなく大変だといわれている。姪が3Pマイナス症候群(染色体の3番目がない、残念ながらこの本にも症例はのっていなかった)で、今年3歳になった。長く生きている症例があまりないらしいのだが、彼女はゆっくり成長して、先日会った時には、ずいぶん足がしっかりしていた。まだ歩くことも話すこともできないが、年の近い我が家のちーちゃんを指さして、2人でにこにこと遊んでいた。その姪に弟ができた。ひさしぶりに抱いた新生児のなんと小さいこと。姪も甥も元気にすこやかに育ちますよう。


さかな
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